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フリーランス主婦はいくらから確定申告?基本から解説

ライターやブロガー、ハンドメイド作家、Webデザイナー、クラウドワークスなど、フリーランス主婦として活躍していると、収入いくらから確定申告しなければいけないのかが気になるポイントでしょう。

原則として所得48万円以下の場合は確定申告は不要ですが、収入が少なくても確定申告したほうが良いケースも多いです。

「収入と所得って同じこと?」
「扶養に入りながらフリーランスで働きたい」
「確定申告って難しそう」

この記事では、個人事業主などのフリーランスとして働く、主婦の確定申告や扶養に関するそんな疑問点を、基本知識から解説します。

目次

要注意!収入と所得の違い

フリーランスの税金と確定申告を考えるうえで、まず理解しておきたいのが収入と所得の違いです。

収入と所得の違いを理解していないために、勘違いをしている方は少なくありません。

収入と所得の違い
  • 収入=仕事の報酬や商品代金などの金額
  • 所得=収入ー経費・控除

たとえば、ハンドメイド作家が6,000円の材料で作った作品を、手数料10%のフリマアプリを使って10,000円で売った場合で考えてみましょう。

売れた金額は10,000円ですが、材料費やアプリの手数料は経費となります。

売上10,000円=収入10,000円
売上10,000円-材料費6,000円-フリマアプリ手数料1,000円=所得 3,000円

他にも送料や箱代などがかかっているなら、それらも経費なので売上から差し引けます。

このケースでは所得が収入の半分以下になっているように、収入と所得は大きく異なることが少なくありません

確定申告を考えるにあたって、基準になっているのは収入か所得かを注意して見極めましょう。

フリーランス主婦でも確定申告は必要か

フリーランス主婦の確定申告は、必要な場合と不要な場合があります。ここでは、確定申告の基礎知識から、確定申告の必要性まで以下の順で解説します。

そもそも確定申告ってなに?

確定申告とは、1年間の仕事の利益(所得)を税務署に伝えて、所得税を納税するまでの一連の手続きのことです。

確定申告の原則を、以下の表にまとめました。

目的所得税を正しく納めるため
誰が稼いだ本人がおこなう
いつ稼いだ翌年の2月16日から3月15日まで
どこで自宅から電子申告または税務署で申告

このように、所得税を納める必要がない方は確定申告をする必要はないのです。

所得税は、「所得」と名前に付いているとおり、収入ではなく経費などを差し引いた所得に対して課される税金です。

一定の水準よりも所得が低い場合は、所得税を納める必要がないため、確定申告も不要です。

会社員の場合

勤め先の会社が社員の分をまとめて年末調整してくれるため、会社員は確定申告が不要です。

ただし、年間の給与所得が2,000万円超の場合や副業で年20万円超の所得がある場合などは、会社員でも個人で確定申告をしなければいけません。

また、通院や薬に支払っているお金が年間10万円を超えている場合や住宅ローンを契約した1年目など、確定申告をすれば税金がお得になる控除が受けられるケースもあります。

フリーランス主婦はいくらから確定申告?

個人事業主などのフリーランス主婦が確定申告しなければいけないのは、所得が48万円を超えたときです。

逆に言うと、収入がたくさんあっても多額の経費がかかっており、所得が48万円以下になった場合は確定申告が不要なのです。

ただし、あまり収入が多いのに確定申告をしないと、「本当に収支を正しく計上しているか」など、税務署から疑われやすくなることは覚えておきましょう。

確定申告が不要な場合でも、税務調査の対象となったときなどのために、過去5年分の売り上げや経費の証明となるレシートや画像などはしっかり残しておくことが大切です。

Amazonや楽天などネットショッピングの領収書は、いつでも印刷できる状態でアカウントを管理しておけば良いでしょう。
領収書を印刷して保管する必要はありません。

必要な確定申告をしないとどうなる?

「確定申告が必要だと分からなかった」「分かっていたけど面倒でしなかった」など、必要な確定申告をしないまま過ごしている方もいるかもしれません。ここでは、確定申告をしないとどうなるか、また、確定申告をしないとバレるのかを解説します。

確定申告しないとどうなる

確定申告が必要なのにしなかった場合は、ペナルティが課せられるため注意が必要です。

確定申告しないと…
  • 無申告加算税
  • 延滞税

無申告加算税は、確定申告をしなかったときに課されるペナルティとしての税金で、納税額が50万円までの場合は納税額の15%、納税額が50万円以上の場合は20%が課されます。

ただし、確定申告の期限後でも、悪質ではなく、すぐに自主的に確定申告をしたなどと認められれば、無申告加算税は課されないこともあります。

申告していないことに気付いたら、すぐに税務署に問い合わせ、誠実に対応することが大切です。

また、延滞税は、納税が遅れた日数に応じて課される追加の税金です。計算は複雑ですが、国税庁のホームページでシミュレーションができるので、気になる方は調べてみましょう。

無申告が発覚した場合、過去何年もさかのぼって調査されるため、多額の納税が必要になる場合もあります。

確定申告をしないとバレる?

必要な確定申告をしていないと、以下のような理由からバレることがあります。

バレる理由
  • 取り引き先からバレる
  • 税務調査からバレる
  • 国税庁の重点施策からバレる
  • 人づてにバレる

フリーランスの仕事は、クライアントや仕入れ先、フリマアプリの会社など、さまざまな取引先との関係性があるでしょう。取引先の確定申告内容や支払調書などから、無申告がバレることがあります。

また、国税庁が本当に税金が正しく納められているかをチェックする税務調査の対象になってバレることもあります。所得の多くない個人が税務調査の対象となる確率は高くありませんが、取引先が税務調査の対象となることも考えられるでしょう。

さらに、国税庁は時期によって、特定の職業や分野を重点的に調査する重点施策をおこないます。自分の業種が厳しくチェックされると、無申告がバレるおそれが高まります。

他にも、知人などから税務署に自分の無申告が通報され、バレることもあります。

このように、無申告はいつかはバレてしまう可能性が高いため、必要な場合はしっかり申告しましょう

確定申告をしたほうが良いケース

たとえ所得が48万円以下で確定申告の必要がなかったとしても、以下のように確定申告をしたほうが良いケースもあります。

この他にも、医療費の控除や生命保険料の控除などを受けるために確定申告をしたほうが良いケースもあります。しかし、扶養に入っている主婦の控除は、夫の年末調整(または確定申告)で行うことがほとんどのため、ここでは省略しました。

源泉徴収された仕事をしている

取引先によっては、報酬が源泉徴収されていることがあります。

源泉徴収とは、所得税の先払いを行うことです。報酬から先払いの税金分が差し引いて支払われるため、既定の金額よりも少ない額が振り込まれることになるでしょう。

多くのフリーランス主婦にとって源泉徴収で差し引かれる金額(報酬の10.21%)は、実際よりも高い所得税率が適用されています。そこで、確定申告をして正しい納税額を示せば、払いすぎた税金が調整されて返ってくるのです。

事業が赤字になっている

また、事業が赤字になっている場合は、確定申告をすれば赤字分を来年に持ち越すことができます。

もし来年の収入が急に増えたとしても、今年の赤字分を差し引けるため所得を低くすることができ、支払う税金が少なくなるでしょう。

フリーランスは年によって収入の激しい増減が珍しくないため、赤字が出ているなら確定申告をしておくのがおすすめです。

売り上げを証明したい

さまざまな場面で信頼性が低いといわれるフリーランスですが、確定申告をすることで収入や所得を証明でき、社会的な信頼を得やすくなります。

たとえば、家族カードではない自分名義のクレジットカードを作るためにも一定以上の所得が求められます。

多くの所得があれば、車や住宅のためにローンを組める可能性も高まるでしょう。

どこまでがフリーランス主婦の経費?

個人事業主としてフリーランスで仕事をしていると、どこまでが経費なのか判断が難しい場面が多々あります。ここでは、以下の順に経費の基本的な考え方を解説します。

事業に必要なものは経費

経費になるのは、事業に必要なものです

なにが必要かは人によって違うのが難しいところですが、たとえば、仕事に関する書籍を購入したら、それは経費です。

しかし、事業をしていなかったとしても買っていた好きな作家の本は経費になりません。

仕事の構想を練るために訪れたカフェの代金は経費ですが、休日にのんびりするために行ったカフェは経費にはなりません。

このように、同じレシートでも目的によって経費になるものとならないものがあります。

「事業をしているからこそ使ったお金か?」という点から、経費かどうかを判断すると良いでしょう。

保育園代は経費にならない

働く親として残念に感じるかもしれませんが、保育園代は経費になりません

同様に、仕事のために依頼したベビーシッター代や学童代も経費として認められない可能性が高いでしょう。

仕事のために使っているお金ではあるものの、保育園代はすでに国から補助金が出ているという考えから、経費としては認められないようです。

夫名義の支払いでも経費になる

フリーランス主婦の場合、夫名義での支払いにしているものも経費になります。

「生計を同じくしている」「配偶者である」などの基本的な条件をクリアすれば、夫名義のクレジットカードで支払ったものや、夫宛に届いた商品でも経費にできます。

「生計を同じくする」とは、同じ財布で生活していることなので、扶養に入っている主婦はほとんど当てはまるでしょう。

自分名義のクレジットカードや銀行口座を持たない方でも、きちんと経費計上できるので、ご安心ください。

家事按分(かじあんぶん)を上手に使おう

ライターやブロガーなど仕入れの必要のない仕事をしていると、分かりやすい経費が少ないかもしれません。

そこで意識したいのが家事按分(かじあんぶん)です。

普段の生活のため利用しているけど、仕事にも使っている支払いの一部を経費にすることを「家事按分」と言います。

たとえば、自宅で仕事をしている場合、家賃や電気代、水道代、ガス代などの一部を経費として計上しても良いことになっています。

家賃全額を経費にするのではなく、家の30%ほどの広さを占めるリビングを仕事場として使っているのであれば、家賃の30%を経費として計上すると良いでしょう。

家事按分する割合は、使用している面積や仕事時間によって求めるのが一般的ですが、それほど厳密に計算しなくても問題にならないことが多いです。

ただし、去年は20%で、今年は30%、来年は50%…など、毎年異なる割合で申告していると、不審に思われるおそれがあります。

特別な理由がない限り、家事按分は一定の割合にしておきましょう。

持ち家の場合は、住宅ローンの金利分および建物の減価償却分のみ家事按分できます。
少し複雑な計算が必要となるため、ここでは詳細は割愛します。

確定申告はわからない?やり方を解説

確定申告では難しい言葉が多く、「よくわからないから、なんとなく確定申告したくない」と考えている方は少なくないでしょう。しかし、実際にやってみると意外と簡単にできるのも確定申告の特徴です。

ここでは、以下の流れで確定申告のやり方を解説します。

確定申告は2種類ある

確定申告には以下の2種類があります。

  • 白色申告:手続きが簡単、得はない
  • 青色申告:手続きが複雑、オトクが多い

白色申告

白色申告とは、確定申告の方法のひとつで、比較的簡単な書類で申請できます。

収入がそれほど多くなく、会計ソフトを使いたくない方は、白色申告を利用しても良いかもしれません。

記帳や書類作成の負担が青色申告よりも少ないのがメリットですが、青色申告と比べて税金上お得な制度が受けられません。

青色申告

青色申告は、税金上の優遇措置がいくつも受けられるお得な確定申告の方法です。

青色申告には、以下のメリットがあります。

  • 最大65万円の控除が受けられる
  • 赤字を最長3年間繰り越せる
  • 30万円未満の資産の取得費を経費にできる
  • 青色事業専従者給与を経費にできる
  • 貸倒引当金を計上できる

フリーランス主婦にとって特に青色申告のメリットが大きいのは、最大65万円の控除でしょう。

控除とは、収入から差し引ける金額のことです。控除額が大きいほど納める税金が少なくなりやすいので、使える控除は全て使うのがポイントです。

青色申告を電子申告で行えば、収入から最大65万円の控除を受けられます。

夫の扶養に入れるかどうかは、収入から経費や控除を差し引いた所得で決まるため、扶養の範囲内で働きたい方には65万円の控除が大きな役割を果たしてくれるでしょう。

さらに、赤字を最長3年間繰り越せるなど、その他のメリットも大きいのが特徴です。

反対に、青色申告のデメリットは、複雑な帳簿が必要で、電子申告でなければ控除を最大限受けられないことです。

ただし、会計ソフトを使うのであれば、このデメリットはあまり気にならないでしょう。

青色申告を簡単にするやり方

最大65万円の控除など、青色申告には多くのメリットがあるため、断然、青色申告をおすすめします。

会計ソフトを使えば、青色申告だって驚くほど簡単にできます。

私が実際に使用していて、心からオススメできるのは「やよいの青色申告」です。

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フリーランス主婦の確定申告まとめ

この記事では、フリーランス主婦の確定申告はいくらから必要かなど、主婦の確定申告の基礎知識をご説明しました。

  • 所得48万円以下の場合は確定申告が不要
  • 収入と所得の違いに注意
  • 確定申告したほうが良いケースもある

フリーランスなら所得が少なくても確定申告をしておくのがおすすめです。

「やよいの青色申告」を利用すれば無料期間でも簡単に青色申告ができるので、「確定申告って難しそう」と思っている方はぜひ試してみてください。

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この記事を書いた人

Webライター・ブロガーとして完全在宅で働く2児の母。
主婦の開業や税金などを発信しながら、フリーランスのお仕事を応援します。

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